こむら返り

足のふくらはぎが筋痙攣をおこす事をこむら返りと言います。腓腹筋(ふくらはぎ)が比較的良く攣る事が多いのでこの名前がついていますが、他の部位が攣る場合も症状は同じです。

原因

①血行不良

筋肉の血流が不足することでこむら返りになることがあります。特に冬場など冷えることにより血管が収縮するので夏場よりこむら返りになる頻度は増えていきます。また、ふくらはぎは筋肉のポンプ作用で血液を循環させたり筋肉の収縮によって熱を発生させていますが、普段運動をされない方はこの筋肉が弱い為普通の人よりもこむら返りになりやすくなります。

②筋肉疲労

筋肉を使わない事によって起こるこむら返りもあれば、逆に筋肉を酷使し過ぎた為に起こるこむら返りもあります。運動によってミネラル(カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなど)が急速に消費される事で筋肉の収縮がうまくできず、痙攣しやすくなります。特に夏場で汗が多く出る時期やいつもよりハードな運動を行うとよりミネラルが失われてしまうので注意が必要です。

③妊娠中

妊娠中は普段より体重が増えることにより足に掛かる負担も増え、お腹が大きくなることで血管を圧迫し血行不良をおこしやすくなります。また妊娠中は下肢動脈瘤もできやすくなるので弾性ストッキングなどを履いて予防することも大事です。

 

 


予防

①足を温める

お風呂で身体をしっかり温めたり、就寝時に湯たんぽなど足元に入れるのも良いと思います。電気毛布などは低温やけどの心配や、身体が乾燥するので睡眠時にはあまりお勧めしません。

②運動

普段使っていない筋肉を使おうとする攣ってしまう事があると思います。寝る前やお風呂の中などで、足の指でグー、チョキ、パーなど作ってみたり、開いたり閉じたりするだけでも攣る回数は減ってくると思います。慣れていないと、この運動をしている最中に攣ってしまう事があるので無理のない範囲で行いましょう。

③クールダウン

筋肉の疲れを取るためには、運動後のクールダウンが大事になります。試合などが終わってすぐに休むのではなく軽いランニングをしたり、良く疲れが溜まる部位をストレッチしておく事で疲労物質の排出を促し筋肉の回復が早くなります。

④水分、ミネラルの補給

水だけではなく、ミネラルも同時に摂取することで筋痙攣を起こす確率を減らすことが出来ます。また、水分やミネラルの不足は筋痙攣だけでなく、脱水症状や熱中症などの危険もあるので運動中はスポーツドリンクで水分補給、睡眠時前にコップ一杯は水を飲むなどを意識しましょう。


 

 

こむら返りになってしまった時は、筋肉が痙攣して収縮しているので反対に筋肉を伸ばしてあげる事で治りが早くなります。

また、痛みが治まったからといって急に動いたりするとまた痙攣を起こしてしまう場合もあるので、痛みが治まっても気を抜かずゆっくりと動き出す方が良いと思います。